Garbage新装

こんなもの立ち上げて、何を書くんでしょう(笑) とりあえず、レビューを中心に適当なことを書ければ、なんて思ったり。備忘録のようなものです。

さて。
SPA!に連載「ばちあたりパラダイス」を持っている、呑んだくれ知識人の福田和也が出したブックガイド「作家の値うち」(飛鳥新社)を読んでます。エンターテイメントおよび純文学について現役作家100人を選び、その主要作品についてコメントとともに100点満点で採点した、というなんとも乱暴な本ですが、中は鋭くていい感じです。客観的であろうとしてつまらない批評よりは、ずっと意味があるし面白い。結局、批評とか感想はどんなに言辞を弄しても主観でしかないわけで。権威をつけるなどして主観の総和をとっても客観にはならない。掲示板で話のあがっていたSSランキングに意味がないというのと同じですね。

それより、本の中のコラムであげられた今のエンターテイメント&文学への問題意識は再確認しておくべき事項でしょう。結晶化させることを否定したような小説の長大化、動機を幼時のトラウマに依拠する安易さ、批判精神を喪った自己模倣。うぐぅ、なんだか身につまされるようです。