FORTUNE ARTERIAL


TRUEまできた。はっちゃけそうではっちゃけない、どっちつかずな展開。
以下は備忘録。



吸血=他者を自分と同化・支配するプロセス、というモチーフは個人的に「月姫」以来やった。FAは、吸血鬼のお話をより近代の文脈で語っている。

「『獣』っていうのは『人と親しくなるたびに別離に怯え、血を飲ませたくなる衝動に駆られる』ことよね」

「吸血鬼を吸血鬼たらしめているのは、『獣』の存在ということだな」

そもそも、「月姫」や「空の境界」などの新伝奇は、サンカもののように境界を扱う伝奇ものの延長上にある。ただ、天皇や神やマレヒトのような中心化を扱う別のタイプの伝奇ものもある。ただし、そっちはそれこそ諸星大二郎星野之宣とかを代表として昔から脈々とある物語の系譜だったりする。エロゲだと「痕」とか「うたわれ」とか。親子関係も絡めながらね。
前者だと中二病的で、後者だと粘着っぽくなりがちなんだけど、FAは両方の間のテイストになっている。というか、どっちつかずになっている。